9.12 中世のヨーロッパ
 塩野七生チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」を途中まで読む。
この小説は中世の群雄割拠した状態のイタリアが主舞台で、
国家がまだ判然としない状態で教皇や豪族、外国の勢力が権謀術策で
自分の利益を広げようと画策している。
まさに功利主義って感じ。
 このころは勢力や権力が細かく分断されていて権力争いのために度々戦争があり、
民衆が泣かされていたのかというとそればかりではないらしい。
例えばイタリア南部がフランスに制圧されたときにフランスの占領軍ではやったのが、
手に入れたイタリア女を肖像画に描かせることで、娼婦と画家が結託して
お金を落とさせたらしい。たくましい。
 途中まで読んだ感想は、しっかりと史料を調べていて、
しかもくどくなく小説にしているところが巧いと思う。続きが楽しみだ。