きょう一日

 一日の調子をはかる基準が人それぞれにあると思う。
テレビの占いだったり、寝起きの良し悪しだったりするかもしれない。
わたしの場合のそれは珈琲を淹れる行為である。


 わたしは一日に都合三度は珈琲を自分で淹れて飲んでいる
朝いちに一回、昼過ぎに一回、夕食後に一回。
この飲み方は習慣でかれこれ五年は続いている。


 きょうは朝いちの珈琲に的をしぼって考えてみる。
朝いちの豆を選ぶときに既に気分と体調がわかる。
 浅い煎りの豆を選ぶときはやや疲れていて、やや甘い珈琲になる。
また、深入りのストレートを選ぶときには味覚の志向が
はっきりしているときであって、
そういうときには朝から一種の型にはまっており
その後の行動もそれから外れなければ体調はまあまあである。


 最後の深煎りのブレンドを飲むときは心身ともに充実している。
というのもブレンドをちゃんと淹れると、淹れかた次第で何通りもの
味になるのである。なので一度に淹れる豆の量から
ポットから出すお湯の量や温度、淹れている途中の匂いと
調子との兼ね合いとの微調整などをするので
結構面倒なのである。
このようにブレンドを淹れる時はいろいろ考えたり
微妙なドリップをする体の切れが要求されても
大丈夫なので一番元気である。


 明日は何を飲むのかなー?