見舞い

 外国に行っていた兄弟から絵葉書が届いた。
現在入院している祖母に読んで聞かせてやろうと思い見舞いにいった。
祖母の病気は案外重く連休に帰りたいとの旨を祖父に伝えたが、ついには叶わなかった。
この話題を会話の中で出すまいと考えつつ病院に向かう。

 病室に向かう途中で同窓の人と会い雑談。
なんでも昔学校を辞めたKくんが福岡にいて、マンガのアシスタントをしているらしい。
彼女も出来たらしく元気そうとのことである。
そしてその話を地元での同窓会で聞いたとのことであった。
わたしはそこに行っていなかったので研究発表が忙しかった云々といってお茶を濁した。

 病室につく祖母の向かいのおばあさんの体調が明らかに悪そう。
しかし医療スタッフがきていないところを見ると大丈夫なのだろう多分。

 祖母と雑談。
日ごろストレッチで使っているボールを柔らかく膨らませて渡す、が使えない。
一番負荷の少ない膝の間にボールを挟む運動すらできなかった。ボールをしぼませる。
 外国の絵葉書を朗読しようとすると、手渡せといってきたので渡した。
眼鏡を変えて丹念に手紙を読んでいた。頭はしっかりしていると思った。

 病室をでた。連休に帰ってくるのはやはり無理だと考えながら。